こころのケガに配慮するケア(Trauma-Informed Care (トラウマインフォームドケア) TIC)について、Kuehn, B. M. (2020). Trauma-informed care may ease patient fear, Clinician Burnout. Jama, 323(7), 595-597. では
- 米国の保健省薬物乱用精神保健サービス局(Substance Abuse and Mental Health Services Administration, SAMHSA)がトラウマインフォームドケアのガイダンスを出している(日本語版は、大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター・兵庫県こころのケアセンター訳「SAMHSA のトラウマ概念とトラウマインフォームドアプローチのための手引き」があります)
- 家庭医をはじめ救急科や産婦人科などでも活用されている
- トラウマインフォームドケアの研修によって、救急部門での拘束具の使用が減ったという報告
- トラウマインフォームドケアを行うことで、患者の満足度を高める/支援者の燃え尽き症候群や離職率を下げる/支援者自身のセルフケアを推進する可能性がある
ことが紹介され、各国でガイダンスをもとに医療者を対象とした研修を開発し、効果検証が行われていることが分かりました。
具体的に、こころのケガに配慮するケア(トラウマインフォームドケア)の実践例としてどのようなものがあるのか、次に考えていきたいと思います。
筆者:ぽん