このホームページを訪れてくださったみなさまへ
このホームページを訪れてくださって大変ありがとうございます。
このホームページは、みなさんと一緒に、「トラウマインフォームドケア=こころのケガに配慮するケア」について考えるために作られました。
これまでの研究から、私たちが思っている以上に多くの人が、トラウマとなるような体験をしていることが分かっています。
トラウマインフォームドケアは、トラウマ体験を聞きだそうとするものではなく、トラウマ体験があると分かっている人にだけ特別なケアを提供しようとするものでもありません。すべての人にトラウマ体験の影響があるかもしれないということを念頭に置いてケアを行おうとする考え方です。つかみにくくて、語られにくい、でもとても多くの人が経験しているものだから、みんながトラウマ体験を持っていることを前提にして考えてみよう、ということです。
この考え方を医療現場以外の場所でも使うときは、トラウマインフォームドアプローチと呼ばれることも多いようです。このホームページでは、トラウマインフォームドケアのことを「こころのケガに配慮するケア」と呼び、トラウマ体験の影響を念頭に置いた物の見方をすることを「トラウマのメガネ(トラウマレンズ)をかける」と呼んでいます。
「トラウマのメガネをかける」ことは、私たちのこころの健康を守り育むうえで、そして居心地の良い組織やコミュニティを作るうえで、とても大切なことではないかと私たちは考えています。
このホームページの動画やリンクを活用していただいた方々が、「トラウマのメガネを少しかけやすくなった」と感じていただけたら、そして私たちと一緒にトラウマインフォームドケアについて学びを深めていく仲間が増えたら、とても嬉しく思います。
2021年3月
厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)
「精神保健医療福祉施設におけるトラウマ(心的外傷)への対応の実態把握と指針開発のための研究」
研究代表者:西大輔(東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野)